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膀胱訓練

これもまた頻尿・尿失禁対策としてよく勧められている方法です。
骨盤底筋体操よりは決まっている部分(メインメニュー)が多いので説明はしやすいのですが、サイドメニューに当たるものをどこまで取り入れるかは指導する施設によって多少の違いがあるようです。

メインメニュー

どこで指導を受けようとも共通しているのが、『尿意を感じたら我慢してみて。最初は5分だけ、それが楽にできるようになったら10分、15分と伸ばして行って、目標は2~4時間おしっこの間隔が開けられるように!』です。

そもそも切迫感は漏れそう!!という状態であり、そこで我慢なんかしたら漏れるじゃない!と怒られそうですが、本当にこのような指導が行われます。
なんで?と言われると、もちろん細かい理屈はあるのですが、それでうまくいく人がいるから、がおそらく現実的な解答でしょう。

おそらくみなさん実感していると思いますが、尿意は直線的に強まっていくものではありません。
波のように強くなったり弱くなったりしながら徐々に高まっていくものです。
なので特に病気などなければ、一旦これ以上はだめだ!と思っても、ちょっと待つとあれ?まだ持ちそう、となるのです(すぐまた行きたくなりますが)。
この尿意の波を利用して我慢のできる尿量の限界を少しずつ増やしていこうというのが膀胱訓練です。

まあだからと言って切迫性尿失禁(おしっこに行きたいという感覚が強すぎてトイレに行く前に漏れてしまう)を患っている方々に、いきなりおしっこを我慢してくださいといってもそのまま漏らしてしまうだけです。
ですのでこの方法には下準備が必要です。

下準備といっても体にダメージのありそうな検査が必要というわけではありません。
一つは残尿(出した後にもかかわらず膀胱に残っているおしっこ)が正常範囲内であるという確認が必要です。
これは医療機関でおしっこを出した後に超音波検査を受けることで簡単にわかります。
そしてもう一つ、ちょっとお手間を取らせるのですが排尿日誌をつけていただくんです。(排尿日誌に関しては別の項目で細かく説明していますのでそちらをご覧ください。)

排尿日誌をつけるとその方のおしっこの作られ方と出し方が把握できます。
午前中は多めにおしっこができているけれど午後は少なく、夜になるとまた増えるなんていうパターンがわかります。
またおしっこがあんまりできてないのに昼間は何度も行ってるな、なんてこともわかります。
おしっこがどんどんできている時に無理に我慢しようとしても漏れるだけです。
おしっこがあまりできていない時間に尿意が強くなる時があれば、その時こそ膀胱訓練のチャンスです。
実際記録をつけて頂いたことでこの時間にはあんまりおしっこができていないはず!という思いが強い味方になってくれます。

万が一を考え、多少漏れても問題がないよう尿取りパッド(女性の生理用品のおしっこ版です)を用意した上で行うとより安心して訓練いただけると思います。(緊張感がたりなくなって、うまく訓練できないんじゃない?という意見もありそうですが、少なくとも訓練を始める時は安心感がある方がやってみよう!という気になると思います。)

 

実際のやり方ですが、まず尿意を感じてから5分間我慢することから始めます。

① 体を動かさず
② 足を組み
③ 骨盤底筋を締めつつ
④ 深呼吸をしてください。

我慢する時のコツとしては、なるべくおしっこのことを考えないようにするために

⑤ 呼吸に意識を集中してください。
⑥ ふくらはぎのストレッチを意識するのも一つの方法です。

これらを駆使して強い尿意が治まるまで待ってください。
我慢できるようになったら10分に伸ばします。
徐々に我慢する時間を伸ばしていき、最終的には2~4時間我慢できるようになるのが目標です。

これだけで全てがうまくかというとちょっと微妙ですが、投薬と組み合わせていただくことで切迫感による日常生活への影響を軽減するのに役立つと思います。

サイドメニュー

定時排尿

あらかじめ排尿の時刻や間隔を決めて排尿をするというもので、明確に効果があるという方法ではありませんが、自分の尿生成パターンをよく理解しているならば切迫感が起こる前にトイレに行くことで、漏れなくこの程度までは我慢できるという感覚を掴んでいただくことができるでしょう。

排尿促進法

ご自身のために行う、というよりも介護をしている方がその対象の方に対して行う方法です。
上記の定時排尿と同じく、対象の方の尿生成・排尿パターンをよく理解した上で、排尿に行くように促す、という方法です。
尿取りパッドやおむつの使用量が減らせた、とする報告があります。

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